ハチミツの漢方的利用法
2016年02月19日 19:47
「ちょっと風邪っぽいときにはちみつをお湯に溶いて飲むといい」と言われていますね。
はちみつは東洋医学でも「蜂密(ほうみつ」として生薬として使われる食材で、キッチンにはぜひ置いておきたい食材です。
中医学的には、「熱を冷まし、肺を潤し、咳を止める(清熱潤肺止咳)」とされており、乾燥性の咳(痰がでない咳)に効果的です。
ただし、痰がからむような風邪・黄色い痰をたくさん伴う咳の場合には適していません。
また、腸を潤す働きもある(潤腸)ため便秘にも効果的
腸燥便秘(コロコロした兎のような便、津液が膀胱に偏るために起こる頻尿、舌が赤っぽく乾燥したような舌、または黄色っぽい、口や唇の乾燥などがみられる)にもお湯で溶いたものを飲むとよいでしょう。
飲む目安は、大さじ1〜2杯(9〜30g)程度。
通常の便秘薬は、腸を刺激して排便を促すものがほとんどですので、特に高齢者や虚弱体質の方で消化機能や腸の運動能力が落ちている方では、腸に過剰な負担をかけることになります。
はちみつは、「潤す」ことで腸粘膜を滑らかにし、排便をスムーズにします。
また、火で熱して水分を飛ばした練状のはちみつは、脾胃虚弱の腹痛(食欲がない・顔色が黄色っぽい・カラダが痩せる・疲労倦怠感)にも効果的です。
この時期、お子様でお腹の痛みや食欲不振など、通常の風邪の症状とは違う症状で病院に行く方も増えています。
ご自宅での療養法として、練り蜂蜜もよいでしょう。