漢方薬を知りたい

 
漢方薬というと、どんなイメージをお持ちでしょうか?
 
西洋薬より効き目が弱い、飲みにくい、敷居が高い、値段が高い、う〜ん、よくわからない! 
様々なイメージがあると思います。
 
私は、薬局で働く薬剤師ですので普段は西洋薬を扱うことの方が多いのですが 西洋薬よりも漢方薬の方が女性の悩みにははるかに効果的だと思っています。
 
私たち女性を取り巻く環境は、育児・家事・仕事・夫婦生活などの環境的な要因だけではなく、思春期から更年期にかけての、ホルモンの変化が男性に比べて大きく、それだけカラダへの負担もかなりなものです。
 
個人差はあるものの、多少の不調を抱えながら日常性活を送らなければいけない状況です。
 
何かトラブル・不調を感じた時、中医学では、その人の生きる環境や生活習慣を考慮しながらその人の本質に沿った治療を行います。
治すというよりも「整える」ことに重点をおき、本来のカラダの機能を取り戻させることを目標とします。
 
症状に対して治療を行う西洋医学とは対照的に、その人の証を診て、本来のリズムを取り戻すようサポートします。

また、漢方薬はるか昔から老中医(中国の高名な医師)により経験的に使用され、特に優れた方剤のみが微妙に調整されながらも、現代でも使われています。
 
人の本質は、4000年前も今も変わりません。
何千年もの知恵の結晶が、「漢方薬」にはあるのです。

 

ステップ1

中医学の基本を知る!

中医学には、西洋医学とは全く異なる独自の概念があります。耳慣れない言葉もありますが、ここではできるだけわかりやすく解説しています。
 
中医学とは?
陰陽五行と五臓六腑
漢方Q&A

ステップ2

まずは体質を知る!

 
ご自身の体質を知り、食べるものを選ぶことは、セルフケアにおいて最も基本的で大切なもの。セルフケアの第一歩です。
体質(証)によって同じ症状であっても、選ぶ漢方薬も変わってきます。
 
いくら好きなものや健康によいと言われているものでも、合わないと様々なトラブルや病気の原因になります。
また、体質はずっと同じではありません。気候や生活リズム、女性の場合は生理周期によっても変化があります。また女性ホルモンが急激に減少し始める40代後半には、今までとは全く違った体質になることも。
 
どんな症状があれば、どこに問題があるのか?
大まかにでも知っておくと、選ぶ食材や食べ方によって症状を緩和したり予防したりでき、より健康に美しく生きることができます。
食事をきちんとした上で、更に必要な場合には、サプリメントやお薬を摂る。
 
セルフケアからセルフメディケーションへ。貴方をプロデュースできるのは貴方だけです。
 

体質チェックは こちら

 

ステップ3

薬膳を食卓に取り入れる!

 
薬膳は、生薬を使った料理を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。本格的な薬膳は、生薬をお料理に使い、体調不良を整えるというお薬と食品の中間のようなもの。でも、日本人の私たちにはあまりなじみがないですよね。毎日の食事に取り入れるのは抵抗があるかも。
日本でも昔から風邪をひいたら「たまご酒」だとか、胃が調子が悪い時には、「大根のすりおろしたもの」をだとか、「食の知恵」のようなものがあります。
「薬膳 」も食の知恵のようなもの。 
薬ほどの劇的な効果はないけれど、副作用の心配もなく「気がついたら調子がいい」というカラダを手に入れる。
お手軽薬膳をご紹介しています。          
 
薬膳の基本はこちら
 

わかりやすい中医学・東洋医学の基礎知識

内傷による病気の特徴

外感病(環境要因によって引き起こされる病)では、六淫の邪が皮膚や口や鼻から侵入し、発病するために発病初期には表証と呼ばれるいわゆる風邪を引いた時の症状が現れます。   内傷による病の特徴 ①五臓六腑を直接傷つける 感情刺激は、対応する臓腑を直接傷つけるほか、五臓六腑には相互の働きに影響しあっているため、関連する臓腑の気機や気血を失調させる。 例:心が影響を受けると、心は五臓六腑の大主(君主の官)なので、他の臓腑にも影響する   鬱積した怒りは肝を傷つけ、肝気が乱されると脾胃に影響して脾胃の不調を引き起こす   精神的な発病では心・肝・脾と気血の失調が多く見られるほか、火に変化して内熱
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内傷七情〜七種類の感情の過剰な刺激が病気を引き起こす〜

中医学では、外感の邪(環境要因などの体の外から邪を体内に受けること)とは区別して、体内に発生する邪を「内傷の病」としています。 内傷の病を引き起こすのは、「七情」と呼ばれる「喜」「怒」「憂」「思」「悲」「恐」「驚」の七種類の感情です。 これらの感情は、生きていれば自然と湧き上がるものであり、それ自体が病気を引き起こすわけではありません。 ただし、これらの感情の刺激が強烈に発生した場合、また長期にわたって起こった場合には、生理的な範囲を超えて臓腑の気機を乱し、臓腑の機能や気血を失調させるため病気が引き起こされます。   これらの感情は臓腑と深い関係を持っており、感情が生理反応を超えて刺
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中医学的に病気の原因を考える〜癘気(れいき)

癘気(れいき)とは、西洋医学で言う伝染病の事です。 癘気による発病の特徴 ①急激で症状がひどい ②同じような症状の患者が多い(伝染性が強く流行しやすい) ③散発的に発病したり、流行する   病気の例:おたふくかぜ 痢疾(赤痢などの細菌性の下痢)ジフテリア 猩紅熱 天然痘 コレラ ペストなど ※現代の多くの伝染病や爆発的に流行する伝染病が含まれます   発生の原因 ①気候要因 ②生活環境の汚染・飲食の汚染 ③隔離や予防措置の遅れ ④社会的要因(予防接種の遅れなど)  
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中医学的に病気の原因を考える その⑥「火・熱」

火と熱は、どちらも陽が盛んになって発生したものですが同じような性質を持ちますが、違いもあり、熱は温がさらに強くなって生じ、火は熱が極まったものです。また、熱は、外邪(環境要因)であり、火は臓腑の陰陽気血が失調して陽気が盛になりすぎて、体内で内生したものです。 体内に火が内生する原因は、外邪を受けたときだけではなく、喜怒思憂恐の情緒面における刺激が強すぎると火と化すとされています。   火邪の性質 ①陽邪で炎上する性質を持つため、高熱・悪熱・喉の渇き・汗が出る・洪脈などの症状が現れます。 また、火と関連が深い心や精神かき乱すため、イライラして落ち着かない・不眠・騒ぐ・挙動不審・意識がぼ
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中医学的な病気の原因を考える その⑤「燥」

燥は、空気が乾燥してくる秋を支配する気で、秋になると大気が澄んできて冷たくなってくるために空気が引き締まり、空気中の水分が減るため乾燥してきます。 燥邪は、口や鼻の粘膜から肺に侵入して肺の防御機能が低下させるため、肺の疾患が増える時期でもあります。 燥邪は大きく「温燥」と「涼燥」の2つに分けられます。 初秋では、残暑が残っているためにまだそれほど空気は冷えていないため、温燥の邪となり、冬に近づくにつれて寒気が合わさって涼燥の邪となります。   燥邪の特徴 ①乾燥させて津液を損傷しやすいため、口や鼻の粘膜が乾燥し、喉がいがらっぽくなったり、喉が渇いたり、皮膚がかさかさになったりひび割れ
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中医学的に病気の原因を考える その④ 「湿」

日本は湿気が多い環境のため、私たちの体は「湿」の影響を受けやすいと言われています。 湿は、夏から秋の境目の時期を支配する気で、夏の陽気が大気中の水分を蒸発させて湿気が満ちるため、この時期には最も湿気が多い季節となります。 湿邪には外湿と内湿があり、外湿は湿気の多い気候や水気の多い環境に長く居た場合、また雨に濡れるなど外界の湿邪が人体を侵襲することによって発病するもので、内湿は脾の運化機能が低下して、水質が体内をめぐらずに停滞して凝集したもので、外湿と内湿は互いに影響します。 「湿邪の特徴」 ①重濁の性質を持つため、湿邪が原因となる病態では頭が締め付けられるように重く、疲労したように全身が重だる
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中医学的に病気の原因を考える その③ 「暑邪」

暑は夏を支配する気で、火熱が変化したものです。 暑邪によって惹き起こされる病気には明らかな季節性があり、夏の暑さが盛んとなる夏至から立秋までに見られます。また、外邪(外の環境から受けるもの)のみで内盛(体内に自然に生じる)こともありません。   暑邪の特徴 ①暑は、夏の火熱の気が変化したもので、陽邪に属し、暑邪に傷つけられると、壮熱(発熱が著しい)・心煩(心臓がドキドキして落ち着かない)・顔が赤い・波打つような脈などの陽熱の症状が見られます   ②暑は昇散する性質があり、気を消耗させて津液を傷つける 人体を襲うと毛穴や汗腺を開かせて汗を出し、汗をかきすぎると体内の津液が不足
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中医学的に病気の原因を考える その②「寒邪」

「寒」は、冬を支配する気で、気温の低い冬の時期、あるいは季節の変わり目の急に気温が下がった時、寒い時期に防寒しないで体の体温が急激に奪われると、寒邪を受けやすくなります。 また、雨に濡れたり、水に入ったり、汗をかいたまま風に当たって急激体が冷えることによっても寒邪を受けやすくなります。   寒邪には、「外寒」と「内寒」があり、六淫の邪である外寒はその名の通り、寒邪が外から体を襲った場合をいいます。 ※内寒は外邪ではなく、内因性のもののためここでは取り上げません   寒邪の体内への侵入の仕方には、二通りあり、肌の表面に留まって、表面を覆う衛気を傷つけた場合を「傷寒」と呼び、直
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中医学的に病気の原因を考える その① 風邪

春先になると、風が強く吹く日がありますね。 特に、春先に吹く強い風を「春一番」と呼び、自然界が夏に向けての第一歩を踏み出す知らせを私たちに教えてくれます。   風は、春を支配する気で、病気の原因を考える上で極めて重要なものとされています。 風邪は、私たちの皮膚の間から侵入し、毛穴が開けば寒気がし、毛穴が閉じれば陽気を閉じ込めて熱を生じます。   風邪の特徴 ①風邪は常に動いて止まらず、昇る性質を持ち、上に、外に向かう特徴を持っています。また、皮膚の汗腺を開いて汗を出しやすくする働きもあります。 上に昇る性質があることから、頭や面部に上がって頭痛を起こします。  
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病気の原因(病因)と発病を中医学の理論から考える

中医学では、体の臓腑や組織間には協調し合う関係があり、お互いに影響し合あいながら均衡を保ち、生命活動を維持していると考えています。 さらに人体と環境(外界の環境)もお互いが自立しながらも影響を及ぼす関係が成り立ちます。 体内や外界との関係の間に、何らかの均衡を破壊するような事項が生じ、自己回復できなかった場合に病気が生じるとされ、この均衡を破壊するような原因となる事項を、「病因」と呼んでいます。 まずは、病因となるものをご紹介しましょう。 代表的な病因には、六淫・伝染病・七情(過剰な情緒反応)・不適切な飲食・疲労倦怠・外傷や害虫・害獣による外傷などがあります。 また発病によって発生した物質や状
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✔︎ 病院に行くほどではないけれど不調を相談してみたい
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①上記の相談フォームからご連絡ください

漢方問診票.docx (163089)をご記入いただき、お送りください

③問診票を元に、弁証・診断致します

④弁証・診断結果を元に、市販で購入可能な漢方薬・サプリメントをご提案します

 その際、生活習慣や食事、メンタルケアなど、現在の症状を和らげるためにために適切だと思われるセルフケア方法もご提案します。

 

注意事項

  1. 漢方の診断は本来、問診の他、望診・切診(脈を見る)・聞診を行い総合的に弁証するものですので、問診だけでは「証」の特定が難しい場合がございます
  2. より正確な弁証をするため、詳しくお聞きする場合がございます
  3. 問診により、個人を特定するような情報が第三者に漏れ悪用されることはございません。(名前・住所などの情報は必要ありません)
  4. 漢方・サプリメントの服用よりも、「治療」が必要だと判断した場合には医師の診察をお勧めすることがあります
  5. 現在服用中の薬・治療中の疾患がある場合には必ずお伝えください