不妊治療について知りたい

 
一口に「不妊治療」といっても、様々な検査や治療法があり、段階を経ながら進んで行くため、実際に治療を始めると数年単位でかかることもあります。また、不妊治療をしたからといって、確実に妊娠するものではなく、2年間の一般治療で40%程度、残り60%のうち、高度医療に進んで更に40%程度が妊娠に至ると言われています。(5年で全体の80%程度の妊娠率となります)
 
 
ここで、もう一度確認したいのは、妊娠することはゴールではなく、スタートだということです。当たり前のことのようですが、子供を生み、育て、一人前になって巣立って行くまでには20年程度の月日が待っています。
 
子育てには、想像以上にお金がかかります。それは不妊治療の比ではありません。
 
治療方法によらず、年齢や体内環境(検査値)、パートナーの年齢などを考慮し、不妊専門医やその他の専門家と相談しながら、一番よいタイミングで赤ちゃんが授かれることが大切です。
 
特に、30代後半から40代前半ですでにご自身でタイミングを試みているはずですので、人工授精から体外受精・顕微授精に早く切り替える方が治療の総年数やかかる費用が少なくなり、精神的な苦痛を感じる期間も少なくなると個人的には思っています。(実際に私自身は41歳ということもあり、二人目は人工受精はせずに、すぐに体外受精に踏み切りました)
 
そこまでして子供を持ちたくはないと思われる方もいらっしゃるでしょう。ご自身のペースでとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
ただ、年齢は止まってはくれません。40代からは、1年で体外受精・人工授精の成功率が確実に低下します。
 
不妊治療は、必要な婦人科検査や婦人科疾患の治療は保険がききますが、人工授精・体外受精・顕微授精などの不妊治療自体は自費(人工授精は1万5千〜2万円程度・体外受精・顕微授精は30〜50万程度)となります。
 
ただし、高度不妊治療(ART)は都道府県・各自治体からの補助が出るため(所得制限の有無や回数に制限があります)お住まいの自治体に確認しましょう。43歳になると高度不妊治療の補助は対象外となるため、治療を考えている方は年齢制限を迎える前に病院で相談しましょう。
 
 
ここでは、初診時からARTまで、各段階での治療内容を簡単にご紹介しています。
 
 

婦人科を受診するタイミング

子供を望んでいるのに、夫婦生活を定期的にしていても1年間妊娠できない場合を、「不妊症」と定義しています。
「不妊」いうのは、医学的な病名ではなく病気ではありません。
 
 
子供を望んで1年経っても妊娠しなければ、一度婦人科で診察を受けましょう。
 
 
受診したからといって、すぐに治療開始になるわけではありません。必要な検査を全て受けるには、月経周期に応じて検査をする必要があるため、検査だけで通常2〜3ヶ月はかかります。
検査結果に異常があれば、治療が優先されることもあります。
 
その後、検査結果や年齢、パートナーの状態、生活環境などを考慮して、実際の不妊治療を開始します。
 
ただ、実際に不妊治療を開始すると、一般的には数年単位でかかり、若ければ若いほど妊娠しやすくなります。
子供を望むのであれば、どんなに早くても、早すぎることはありません。
 
高度不妊治療に進む場合も、都道府県から助成金が受けられます(所得制限の有無は都道府県・自治体によって異なります)が、28年度からは43歳以上で開始した治療は全て助成金の対象外となります。
 
ただし、必要な検査を受けられないこともあるため、「婦人科」でも、不妊を対象としているか、あるいは「不妊外来」があるかを確認しましょう。
 
38歳以上であれば、高度不妊治療を受けることも考慮し、不妊専門のクリニックや病院を受診するのがよいでしょう。
 
 

 

不妊治療のステップ①
 
 
不妊治療を始める際には、まず初診時に問診をします。
(既往歴・現病歴・全身状態・体重・血圧のなどの確認)
 
他にも一般不妊検査として
●尿検査(タンパク 尿糖 )
●血液検査(貧血の有無 血糖 甲状腺機能)
●各種感染症
●子宮子宮内膜症
●子宮頸癌検査
●クラミジア(おりもの検査)
 
 
 
一般不妊検査は、月経周期によって実施できる項目が決まっているもものあり、生理のリズムに応じた検査が約一ヶ月半行われます。全ての検査が終了するまで約3ヶ月間かかるとされています。
 
また、一般不妊検査は、ホルモン測定は5〜6千円程度。その他の検査を合わせて合計数万円程度かかります。
 
また、子宮筋腫の筋腫核手術(子宮の正常な組織を残し、筋腫のみを摘出する方法)や子宮内膜ポリープの切除・癒着の剥離・卵管形成術・卵管を通す手術なども、必要があれば一般治療で行われます。
 
実際に不妊治療を開始するのは、一般検査を終了した後となります。
 
この段階では、不妊の原因を探ると同時に、基礎体温表を参考に排卵チェックを行い、排卵日に合わせて夫婦生活を持つように「タイミング療法」が行われます。
タイミング療法だけで(超音波検査での排卵日を予測して行うものも含まれる)、約22%程度が妊娠に至ると言われています。(不妊治療の中で最も効果的)
 
病院によっては、不妊治療に対してより知識を深めるために、講座やセミナーを開催している病院もあります。
 

 

また、不妊治療中は、治療自体がストレスとなることも多く、医師や専門のカウンセラーがカウンセリングを実施する場合もあります。(カウンセリングは別途お金がかかることもあります)
 
不妊治療の検査
 
 
卵胞期(生理終了〜排卵前)
 
検査 詳細
子宮鏡検査
子宮の中に内視鏡を入れて診る検査です。
通常は、麻酔はしないで行われますが、硬性の内視鏡を使う場合
には麻酔が必要となります。
 
子宮筋腫やポリープ、子宮内膜の炎症、癒着、卵管の開口部に異
常がないかなどをチェックします。
 
小さなポリープであれば、その場で切除する場合もあります。
超音波検査
膣の中に、超音波がでるプローブという器具を入れ、子宮や卵巣
の状態を、映し出されたモニターで観察します。
他にも、尿を溜めてお腹の上から超音波を当てる方法があります。
(プローブを用いる方が画像が鮮明で、後者ではより広い範囲の
観察が可能です)
 
子宮筋腫・卵巣・子宮内膜ポリープ・多嚢胞性卵巣の有無・子宮
の位置・大きさ・子宮内膜の厚さなどがわかります。
子宮卵管造影検査
膣から子宮内に、専用の注入器で造影剤を入れ、X線で透視しな
がら子宮や卵管の状態を確かめる検査です。
 
卵管の詰まりの状態や、子宮の形、大きさ、子宮粘膜下筋腫の有
無がわかります。
 
造影剤が通る事で卵管の通りがよくなったり、浄化作用もあるため、検査直後に妊娠する事も多い検査です。
ホルモン測定
採血により、血液中の妊娠に関わる重要なホルモン値を測定します。
月経期・低温期(卵胞期)・排卵期・高温期(黄体期)の全ての
時期でホルモンの変動をみていきます。
基本の値となるのは、月経2〜5日目の値です。
 
排卵期には、尿検査で排卵直前にピークになる黄体化ホルモン(LH)の値を確認し、排卵日を予測します。
通常、LHは排卵の15〜40時間前にピークに達しますが、個
人差もあるため、超音波検査で確認した卵胞の状態と合わせ
夫婦生活を持つタイミングを指導を行います。
 
卵が育っているにも関わらず、LHが分泌されずに排卵が促されない場合には、HCGを注射して排卵を起こさせる治療をします。

 

排卵期(排卵前後)

検査 詳細
超音波検査
膣の中に、超音波がでるプローブという器具を入れ、子宮や卵巣の
状態を、映し出されたモニターで観察します。
他にも、尿を溜めてお腹の上から超音波を当てる方法があります。
(プローブを用いる方が画像が鮮明で、後者ではより広い範囲の観
察が可能です)
 
 
排卵の数日前には、卵を包む卵胞の直径が18〜2ミリになるため、超音波で卵胞の大きさをはかり、排卵日を予測します。
排卵すると、卵胞からこぼれた水や卵巣からの出血が、腹水となって子宮の裏に溜まるため、腹水の有無も確認します。
頸管粘液検査
排卵前になると増える、頸管粘液の分泌状態をチェックするものです。
排卵期になると、この粘液がシダ状結晶(顕微鏡で見ると、シダの
葉のような状態になる)になるため、それが確認できれば排卵間近
ということがわかります。
 
おりものも粘性が増し、おりものを指にとり、普段よりも粘り気が
増しているようなら排卵日が近づいたサインとなります。
 
シダ状結晶が確認できなかったり、量が少ないと、頸管粘液不全の
可能性があります。
ホルモン測定
採血により、血液中の妊娠に関わる重要なホルモン値を測定します。
月経期・低温期(卵胞期)・排卵期・高温期(黄体期)の全ての時
期でホルモンの変動をみていきます。
基本の値となるのは、月経2〜5日目の値です。
 
排卵期には、尿検査で排卵直前にピークになる黄体化ホルモン(LH)の値を確認し、排卵日を予測します。
通常、LHは排卵の15〜40時間前にピークに達しますが、個人差
もあるため、超音波検査で確認した卵胞の状態と合わせ
夫婦生活を持つタイミングを指導を行います。
 
卵が育っているにも関わらず、LHが分泌されずに排卵が促されない
場合には、HCGを注射して排卵を起こさせる治療をします。
ヒュナーテスト
ご夫婦で行う検査です。
 
夫婦生活を持った後に、女性が病院を受診し、頸管粘液(量・酸性度・粘度)や膣分泌物、子宮内を確認し、精子の数や動き、炎症の
生むなどをチェックします。
 
頸管にいる精子が動いていなかったり、子宮の中に精子がいなければ、頸管粘液が精子の通過を妨害している可能性があります。
精子が存在していれば、女性に抗精子抗体がないことが確認できます。

 

黄体期

検査 詳細
超音波検査
卵が飛び出した後の卵胞は、風船が潰されたようになって白から
黄色になって黄体に変化します。
 
この時期の超音波検査では、この卵胞の黄体化の確認しをして排
卵したかをチェックします。
 
同時に、腹水の有無や子宮内膜の厚さ確認します。
 
基礎体温が上がっているにも関わらず、排卵が起きない「黄体化未破裂卵胞」が確認できます。
ホルモン測定
血液検査で黄体ホルモンの値を調べます。
 
黄体ホルモンの値が低い場合は、黄体機能不全で妊娠を維持する
のが難しくなります。
 
また、この時期には卵胞ホルモンが少し上昇するため、卵胞ホル
モンや、月経期と比較するためにプロラクチンの値も調べます。

 

生理期

検査 詳細
ホルモン測定
ホルモン注射と前後の採血によって、卵胞を成熟させる卵胞刺激ホルモン(FSH)や排卵を促す黄体化ホルモン(LH)が正常に分泌され
ているかを確認します。
 
また、高プロラクチン血症の有無を調べるために、プロラクチンの
分泌状態も確認します。
 
(LH−RH/TRH試験)
月経血培養
月経血を培養し、結核菌の有無を調べます。
 
結核菌は、子宮の中に入り、着床を邪魔したり、子宮や卵管を癒着
させて不妊症の原因になることがあります。

 

その他の検査

検査 詳細
卵管通気(通水)検査
卵管の通りが悪い場合に、ガスや液体を送り、収縮性や通過性を調
べる検査。
 
通水を行う場合には検査というよりも、通過性が悪い場合の治療と
して実施されることが多いようです。
子宮内膜組織検査
排卵後5〜7日目の子宮に細い器具を入れ、子宮内膜を採取し、顕
微鏡で調べる検査。
 
子宮内膜が着床できる状態か、月経周期通りに成熟しているかを確
認できる。
TRH 検査 ストレスがあるとき、夜間、黄体期だけプロラクチンが高くなる
「潜在性高プロラクチン血症」を検出する検査
AMH測定
AMHは、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンで、月経周期
の時期に関わらず測定できるホルモンです。
発育卵胞、前胞状細胞により分泌され、AMHはその数に相関するため、卵巣のおおよその年齢(残存する卵胞の在庫数)を知る事ができ、女性の卵巣予備機能を知る指標になると考えられています。
(年齢とともに減少し、ピークは25歳程度、40歳を超えると
1/5以下になります)
 
 
 
ただし、卵胞の質とは因果関係がなく、低いからといって妊娠でき
ないということではありません。
 
AMHの測定を実施した方がよい場合
●卵巣の手術歴がある
●チョコレート嚢胞がある または嚢胞摘出時手術を受けた
●多嚢胞性卵胞で体外受精を受ける
●体外受精を実施するため、卵巣の予備機能が気になる
●30歳以上
●FSHが高値
 
 
卵母細胞の数の推移
 
卵子の元となる卵母細胞は、胎児が最も多く700万個の卵母細胞
を持っています。出生児には200万個まで減少し、生殖年齢にな
ると20万個まで減少します。
これが、37〜38歳になると25000個以下となると言われて
います。
卵は、月に1000個程度、毎日30〜40個消滅している計算に
なります。
 
卵の成熟には3〜4ヶ月かかり、ちょうど良い大きさに成熟した卵
がめでたく排卵を迎えるのです。

 

治療に使われる薬

分類 薬剤名  効能
排卵誘発剤 シクロフェニル
(商品名:セキソビット)














クロミフェン
(商品名:クロミッド・セロフェン・フェミロン)
シクロフェニルは、間脳視床下や脳下垂体前葉に働き、ゴナドトロピン放出因子(FSH-RH,LH-RH)及びゴナドトロピン(FSH,LH)の産生と放出に働きます。特にLHの放出を促します。また、卵巣のゴナドトロピンに対する反応性を増強し、排卵能,ステロイド産生能を高めることが報告されています。
 
クロミフェンよりも穏やかに作用するため、無排卵や排卵が一定でない・タイミング療法・人工授精に使用されます。
 
頭痛や目のかすみ・悪心などの消化器症状が起こることがありますが、作用が穏やかな分OHSSなどの重篤な副作用はほとんどみられません。
 
 
クロミフェンは、間脳に働き、内因性 エストロゲンと競合
的に受容体と結合し、GnRHゴナドトロピ ン放出ホルモン)
を分泌させて、結果的に、下垂体から FSH (卵胞刺激ホル
モン)と LH(黄体形成ホルモン)の分泌を誘発し、 卵巣を刺
激して排卵が誘発されます
 
※GnRH:視床下部から分泌されるホルモンで、下垂体から
ゴナドトロピン(LHとFSH)の分泌を促す 性腺刺激ホル
モン放出ホルモンとも呼ばれる
 
同様の目的で使われるシクロフェニルよりも排卵誘発作用
が高く、タイミング療法・人工授精・体外受精・顕微授精
を通して使用されます。
 
頸管粘液分泌が悪くなったり、子宮内膜が薄くなったりす
ることが報告されており、頭痛や目の霞などの副作用も起
こることがありますが、重篤な副作用は少ないといえるお
薬です。
多嚢
性胞卵巣症候群治療薬
メトフォルミン
本来は、インスリン抵抗性を改善するビグアナイド系糖尿
病薬ですが、多嚢胞性卵巣症候群に排卵率と妊娠率を向上さ
せる薬として使用されます。(保険適応外)
 
インスリンの抵抗性を改善させるもので、インスリンの血
中濃度には影響しないため、低血糖や体重増加などの副作
用も起こりにくい薬です。
黄体ホルモン製剤  
子宮内膜を着床しやすい状態にする薬です。
 
黄体機能不全や、体外受精、顕微授精を実施する際に行う
排卵コントロールでプロゲステロンの分泌が低下している
場合に使用されます。
また、ホルモン補充周期を行ってる際、卵胞ホルモン製剤
を使って子宮内膜が厚くなったところで、黄体ホルモンを
補充して子宮内膜をより着床しやすい状態にするために使
われます。
 
 
黄体ホルモンは、体内に熱を生み出し、カラダの熱感やほ
てり感、またむくみなどの副作用が現れることがあります。
また、気を滞らせるため、気鬱(鬱状態)を起こすことも
あります。
卵胞ホルモン製剤  
GnRHアゴニスト製剤などを使って、自然排卵を止め、卵胞
ホルモンと黄体ホルモンを外から補樹脂て子宮内膜をコントロールする方法を「ホルモン補充周期(HR周期)」といい
ます。
 
この、HR周期で子宮内膜を厚くするために使われるのが卵
胞ホルモンです。
また、卵胞ホルモンで子宮内膜が成熟し厚くなったところで、黄体ホルモンを補充し、着床の準備を整えます。
高プロラクチン血症治療薬 カバサール・パーロデル・テルろん
 
プロラクチンは、脳下垂体から放出されるホルモンで、乳
腺を刺激して乳汁を分泌させるように働きます。
このホルモンの分泌が異常に亢進すると、無排卵月経とな
り不妊の原因となります。
 
プロラクチンの分泌を抑え、正常値にもっていくために服
用しますが、通常は妊娠するまで服用を継続します。
不育症治療薬 バファリン81mg 不育症検査で、抗リン脂質抗体が陽性となった場合など
血液凝固異常が原因の不育証には、血栓抑制効果を持つバフ
ファリン81mgなどの低用量アスピリン製剤が使用されます。

 

不妊治療のステップ②
 
一般不妊検査を終了し、ここで初めて原因に応じた治療が開始されます。
 
また、基礎体温だけではなく超音波で卵胞の変化を観察したり、ホルモン値を測定しながら、排卵日を予測し、その日に合わせて夫婦生活を持つように指導されます。
 
排卵障害がある場合には、「排卵誘発剤」として作用の穏やかな飲み薬や、高プロラクチン血症の場合には、プロラクチンの分泌を抑える薬、黄体機能不全の場合には、黄体ホルモン剤など、原因に応じた治療薬を用いて治療を行って行きます。
 
 
この期間は、個人差がありますが約1年程度といわれています。年齢が若ければ、タイミング療法を実施する期間は長くなりますが、高齢の場合には確立が低くなるために早めに次のステップに進むこともあります。
 

 

この期間、タイミング療法で妊娠しない場合には、次の「人工授精」へと進みます。
 
治療に使われる薬
 注射 効能
HMG 製剤
HMG製剤(下垂体性性腺刺激ホルモン製剤)は、FSHとLHが含まれ、その割合によって様々な治療に使われます。
主に、クロミフェン製剤では、排卵しない場合や、体外受精、顕微授精で多くの卵を育てたい場合に使用され、働きが強い分 副作用として、OHSSが生じやすいと言われています。
リコンビナントFHS
従来のFHSは閉経を迎えた女性の尿から精製されたものですが、リコンビナントFHSは遺伝子組み換え技術によって合成されたもので、タンパクなどの不純物が含まれません。
また、製剤効力も安定してるのが特徴です。
FHS製剤
HMG製剤と同じ目的で使用されますが、LHが含まれていない分卵の質がよくなることが示唆されています。
 
重篤な副作用として、OHSSが起こる可能性があるため慎重に使用します。

 

不妊治療のステップ③
 
人工授精
 
各種検査を経て、必要な治療を行いながらタイミング療法を実施しても妊娠しない場合には、「人工授精」が薦められます。
 
ただし、人工授精での妊娠率はそれほど高くはなく、5〜20%程度だと言われています。(若いほど妊娠率は高くなります)
 
費用は、1回1〜3万円程度で、事前に排卵誘発剤を使う場合もあります。
 
 
男性側のマスターベーション(病院か自宅)によって採取した精液を、専用の注射器で膣から子宮の奥に注入する方法で、採取した精液から元気のいい優良な精子を鑑別して実施されることもあります。卵管膨大部での自然な受精・着床を期待して行われる方法なので、女性側に卵管障害・着床障害がないことが前提で実施されます。
治療自体は、5〜10分ほどで、全体でも1時間程度で終了します。
 
実施される条件
●女性側の子宮頸管粘液の不足・抗精子抗体があり自然には精子が子宮内に入れない
●精子の数が少ない・運動能力不足
●性行為がうまくいかない
●原因不明の不妊
 
薬による治療
 
この段階で、用いられるのは、「HMG−HCG法」と呼ばれる方法です。
 
HMG(下垂体性性腺刺激ホルモン)という注射によって、卵子の成長を促した後、
黄体ホルモンのような働きをするHCGを注射して排卵を起こします。
 
ただ、この方法では、約20%程度で双子や三つ子など多胎妊娠が起こるとされており、またOHSS(卵巣過剰刺激症候群)が発症しやすくなります。
 
 
「不妊治療は長期化する」といわれますが、これはチャンスが月に1回しかないため。
その1回に、ご自身の状態、パートナーの状態、卵と精子の状態が最も妊娠しやすい状態に持っていく必要があり、回数を重ねれば重ねるほど、ストレスが大きくなってしまうことも。
 

 

不妊治療をやめたら妊娠したというのも、よく聞く話ですが、これは妊娠に「ストレス」が最も邪魔をしているということではないでしょうか。
 
 
治療に使われる薬
 注射 効能
HMG 製剤
HMG製剤(下垂体性性腺刺激ホルモン製剤)は、FSHとLHが含まれ、その割合によって様々な治療に使われます。
主に、クロミフェン製剤では、排卵しない場合や、体外受精、顕微授精で多くの卵を育てたい場合に使用され、働きが強い分 副作用として、OHSSが生じやすいと言われています。
リコンビナントFHS
従来のFHSは閉経を迎えた女性の尿から精製されたものですが、リコンビナントFHSは遺伝子組み換え技術によって合成されたもので、タンパクなどの不純物が含まれません。
また、製剤効力も安定してるのが特徴です。
FHS製剤
HMG製剤と同じ目的で使用されますが、LHが含まれていない分卵の質がよくなることが示唆されています。
 
重篤な副作用として、OHSSが起こる可能性があるため慎重に使用します。

 

注射 効能
HCG製剤
排卵を誘発する「排卵誘発剤」です。
排卵誘発剤で卵胞を十分に熟成させ、HCG製剤を使用すると、使用後約40時間後に排卵が起こります。
 
副作用として、OHSSが起こりやすいため十分に注意しながら使用します。

 

不妊治療のステップ④
 
不妊治療では、まず一般治療を行い、それでも妊娠に至らなかった場合には同意を経て「高度不妊治療(ART)」に進みます。
2年間の一般治療で妊娠しなければ、それ以上同様の治療を行っても妊娠する確立は低いため、高度医療に進むという考え方が一般的なようです。
ただ、状態や不妊の原因、年齢によっては早めに薦められることもあります。
 
 
 
高度不妊治療(ART)
卵を外に取り出す最先端医療
 
●体外受精
排卵誘発剤で卵巣を刺激し、一度に複数の卵子を成熟させた後、成熟した卵子を卵巣から取り出し、卵子と精子を体外で受精させ、細胞分裂したことを確認してから子宮に胚を移植する方法
 
●ギフト法
 
採卵後の卵子と精子を受精確認前に卵管内に入れる方法
受精し発育するのは卵管の中のため、より生理的な状態で受精が可能
 
●顕微授精
 

 

卵子と精子を体の外に取り出して、元気な精子の中から1個を吸引し、卵子の細胞質内に注入して受精させ、細胞分裂した受精卵(胚)を子宮に移植する方法
 
高度医療に進む際実施される検査
 
検査 詳細
腹腔鏡検査
高度医療に進む際に通常は行われる検査です。
 
 
全身麻酔をかけて、おへその下に2〜3カ所小さな穴を開け、腹腔内 が観察しやすいように、ガス(二酸化炭素)を入れてお腹を膨らませ 内視鏡を入れてお腹の中の精子を観察するもの。
 
卵管采のピックアップ障害や子宮内膜症による癒着の様子などがわか ります。
(卵管が詰まっている場合などには、一般検査でこの検査を行うこと もあります)
 
通常は、1〜4日の入院が必要となります。

 

 
治療に使われる薬
 
 注射 効能
HMG 製剤
HMG製剤(下垂体性性腺刺激ホルモン製剤)は、FSHとLHが含まれ、その割合によって様々な治療に使われます。
主に、クロミフェン製剤では、排卵しない場合や、体外受精、顕微授精で多くの卵を育てたい場合に使用され、働きが強い分 副作用として、OHSSが生じやすいと言われています。
リコンビナントFHS
従来のFHSは閉経を迎えた女性の尿から精製されたものですが、リコンビナントFHSは遺伝子組み換え技術によって合成されたもので、タンパクなどの不純物が含まれません。
また、製剤効力も安定してるのが特徴です。
FHS製剤
HMG製剤と同じ目的で使用されますが、LHが含まれていない分卵の質がよくなることが示唆されています。
 
重篤な副作用として、OHSSが起こる可能性があるため慎重に使用します。

 

排卵を誘発する薬

注射 効能
HCG製剤
排卵を誘発する「排卵誘発剤」です。
排卵誘発剤で卵胞を十分に熟成させ、HCG製剤を使用すると、使用後約40時間後に排卵が起こります。
 
副作用として、OHSSが起こりやすいため十分に注意しながら使用します。
 
 
排卵をコントロールする薬
薬剤 効能
GnRGアゴニスト
体外受精や顕微授精を行う際、排卵抑制のために使います。
 
下垂体に働いて、LH分泌を抑え、排卵のきっかけになるLHサージを抑えることで効果を発揮します。
 
GnRHアンタゴニストを使用するよりも長期間使用し、製剤は点鼻薬として処方されます。
GnRGアンタゴニスト
体外受精や顕微授精の排卵コントロールに使用されます。
 
下垂体からLHが分泌されるのを抑え、採卵前に排卵されてしまうのをコントロールする薬です。
即効性があり、持続間は約30時間前後続きます。
 
GnRHアゴニストのように長期間使用する必要がありません。

 

高度不妊治療について
 
 
高度不妊治療に進むとなると年間にかかる治療費は年間100万円を超えると言われ、赤ちゃんを望むご夫婦にとっては経済的な負担も大きくなります。
 
ただし、高度不妊治療については、都道府県や各自治体から助成金が補助されます。(都道府県の補助金額は上限が設定されていますが、所得制限の有無や補助費の金額は自治体によって異なります。自治体によっては所得制限が無く、補助費用も都道府県から補助される金額に追加して支払われることがあります)また、不妊治療は医療控除の対象となりますので、必ず領収書をまとめておきましょう。

 

 
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